Δと書いてデルタと読みます。
こんにちは。
台風一過のように、昨日とは打って変わって良い天気です。
さて、昨日のシステムトレードは、夜間のみでしたが、勝ちました (^^♪
21315円買い ⇒ 21875円引け決済 +70円 ミニ1枚7000円の儲け
さて、先日読者の方から、「オプションのギリシャ文字は難しいですね」といったコメントをいただきました。
そこで勉強も兼ねて、ギリシャ文字について説明します。
オプションのギリシャ文字ですが、4つあります。
Δ(デルタ)、Γ(ガンマ)、θ(シータ)、V・Κ(ベガ・カッパ)です。
この4要素からオプション価格(プレミアム)が構成されています。
Δ(デルタ)について
Δは、原資産(日経平均)の変動に対するオプション価格の変化量を指します。
具体的にΔ=0.3というのは、日経平均が100円上昇すると、オプション価格が30円上昇することを指します。
Δのポイントですが
1.原資産価格に近いアットザマネー(ATM)のオプションのΔは0.5
2.コールオプション買いはプラス、プットオプション買いはマイナス
(コールの売りはマイナス、プット売りはプラス)になる。
3.ATMから外側にオプションの価値が失われていく方向(アウトオブザマネー)
では、Δはゼロに近づいていく。
4.ATMから内側にオプションの価値が無限大になっていく方向(インザマネー)
では、Δは±1に近づいていく。
実際の例で見ます。昨日、日経平均先物6月限21250円でした。
1.ATM コールオプション、プットオプション共に21250円買い
コールオプションはΔ=0.519、プットオプションはΔ=-0.481
とほぼ±0.5に近く、コール買いはプラス、プット買いはマイナスです。
2.アウトオブザマネー(OTM)コール23000円買い、プット18000円買い
コールオプションはΔ=0.018、プットオプションはΔ=-0.012
とΔはゼロに近づいています。
3.インザマネー(ITM)コール20875円買い、プット22250円買い
コールオプションはΔ=0.697、プットオプションはΔ=-0.943
とΔは±1に近づいています。(原資産の変動と等しくなることを指します。)
実際のオプション戦略での活用ですが、日経平均の変動を受けたくない場合は、Δをゼロに近づければ、日経平均の変動を受けづらくなります。
日経平均の変動そのものが±1になりますので、
そのため、日経平均先物ミニ1枚の買いは+0.1、売りはー0.1になります。
よって、先ほどの例でATMプット21250円買いに対して日経平均先物ミニ5枚買うと
Δ=0.019となり、オプションプレミアムが日経平均の変動を直接受けにくくするポジションを組むことができます。(デルタヘッジと言います。)
ちなみにこのポジションの損益図はこちらです。
プットオプションの買いだけですと、原資産の日経平均が大きく下がれば、利益になります。しかし、上昇した場合は、購入した価格を限度に損失が発生します。すなわち日経平均の下落に頼ることになります。
ところが、ミニ5枚を購入し、デルタヘッジすることで、上下どちらかに大きく動けば利益になるポジションを組むことができます。ただし、日経平均が動かなければ、オプションを買っているので、負けるといったポジションです。
このあたりが、オプション戦略の面白い点ですね。(オプション戦略「ロングストラドル」の損益図と同じです)
以上、Δ(デルタ)について説明しました。
いやぁ、自分も改めて書いてみると勉強になります。
次回時間があるとき(笑)、他の3つのギリシャ文字についても説明します。
お疲れさまでした。